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2007年5月13日 (日)

彼は資金を調達できるか?その2

さて、前回は「4K」なる「資金調達のための金融機関向け事業計画書」勝手なポイントを書きました。

ちょっと説明しますと、

  簡潔に書く。

実は、金融機関に持ち込まれる「事業計画書」の多くが「気合入りすぎ」なものが多いのです。

初めてのことだから仕方の無いことですが、中には50ページ近く書いてくる方もいます。しかし、金融機関の人間は同時に複数の案件を抱えており、「あなただけ」の案件のみ見るわけにはいかないのです。

それゆえに簡潔に書いていただいた方がありがたいのです。

既存の業態なら、ページ数は資料も含めて30ページ以下がベストです。ただし、新しいビジネスモデルを構築する場合は別ですが。

    過不足なく資料をつける。

これも、不必要な資料が多い場合があります。

数百点ある商品の「全商品の価格リスト」等をつけていただいたことがあります。

また、「ビートルズバー」を開業するのに、ビートルズの「全曲リスト」と解説なんてのもありました。個人的には面白かったのですが、資料的には正直いりません。

逆に必要な資料が無いときもあります。

設備資金の見積書や、マーケティング調査の資料などです。

「数字」の根拠がわからないからです。

    カッコつけない

やはりどうしても「よく思われたい」と考えてしまい、

脚色してしまう数字や自己資金を多めに書いてしまう人が多いようです。

根拠の無い数字などはすぐにバレます。

むしろ、担保が無いことや自己資金が少ないこと等、マイナスの面はさらっと書いておく方が良いでしょう。

どうせ聞かれますから。

    金繰り(返済財源)を明確にする。

当然売上から返済するわけですが、

「月々○○円の売上が予想されます」とだけしか書かれていないものがありました。

先にも書いた「根拠」が示されていません。

また、少なくとも半年、出来れば1年先までの資金繰り表を作っておく方が良いでしょう。

「借りたお金は返せる」が根拠を持ってキチンと書かれていないと厳しいです。

彼の税理士が作った計画書ではまったく事足りません。

よって1から作り直しとなりました。

まずはヒアリング。

起業にいたった思いや会社名の由来(どうしてその名前にしたか)、

何を重点に置いて経営するか、差別化は図れるか?等を聞き取ります。

続いてマーケティング調査。

半径50m以内の「バー」をすべて調査しました。

幸いにも5店舗程度だったので、楽でしたが。

そして昼間人口と夜間人口の調査。これは区役所などにありました。

ストアコンセプト。

他の5店舗とは違う形で作ります。

後は資金使途と資金繰り表、代表者及び従業員プロフィール、

メニュー構成なんかを盛り込んで、資料含めて28Pとなりました。

ちょっとサマリーを書いてみましょう。

  1. 会社概要

  2. 代表者プロフィール、従業員プロフィール

  3. 起業目的

  4. 経営理念

  5. 事業領域

  6. 市場調査、競合店調査

  7. 事業計画概要

  8. ストアコンセプト、メニュー構成

  9. 資金使途、必要資金

  10. 今後の事業計画、抱負

  11. 資料:資金繰り表、店内見取り図、賃貸借契約書、確定申告

だいたいこんなもんですかね。

さて、これを持って彼は某地銀(借入している)にいったのですが・・・・・・・

                                     つづく

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「経済・政治・国際」カテゴリの記事

コメント

どうも ご無沙汰様ですぅ
しっかり 診断士しててすごいですね その志の高さに頭が下がります・・・・
私も、最近事業計画の話をすることがあって「新規事業開発」の授業で使ったシートを概ねぱくって利用させていただきました ははは

投稿: 再倒産(- -;) | 2007年5月14日 (月) 22時47分

やっとりますねー仕事を!!
BSCにとらわれすぎないように…なんてね。

こちらも新規事業相談多いですよー。
ゼミのセンセーではありませんが、私の場合、事業計画はA3一枚・資金繰りは月次中心(根拠は明示)が原則で、資金繰り表(月次1枚+年次1枚)各A4一枚と決めています。

稟議は戻されたことはありませんし、マル保もお断りは今のところありません。自分の基準がちょっと厳しいのかも…とも思いますが、基本は『貸すも親切、貸さぬも親切』です。

その3楽しみにしています。

投稿: 11番 | 2007年5月14日 (月) 23時14分

ごうきさんこんばんは!なるへそ~、これは中小企業必見ですな。自分が計画書いたら気合いれすぎて、同じこと言われてそうです。大事なのは「根拠」ですかね。

投稿: takeo | 2007年5月14日 (月) 23時25分

そういえば、先日診断協会福井県支部の総会でごうきさんと大学校が同期のNさんがいらっしゃいました。いや~診断士の世界は狭いですな。

投稿: takeo | 2007年5月14日 (月) 23時27分

待ってました、第二弾!

おいらは最近すっかり手抜きして、制度融資の事業計画書をそのまま使ってます(汗)。
新規創業の場合、大部分が非常に小規模から始まる事、従業員も少なく固定費負担が少ないことを考えて、おいらの場合は、資金繰表は重要視していません。売上、原価、固定費の積算根拠は明示してもらい、考え方が間違っていなければ善しとしています。経験則の少ない場合、積算根拠がはっきりしていても目標売上を達成するのは中々困難なので、「必要最小限の資金額」の算出に妥当性があればいいかな、と。
でも、起業の経緯や理念、事業領域に対する経営者の考えにはガンガン突っ込みます。単なるブリンカーの付いた競走馬なのか、想いの上にロジックを乗せられているかは大切な要素だと思います。

第三弾期待しています!

投稿: 3939 | 2007年5月14日 (月) 23時44分

待望の第2弾!
キタ━━━━(゚∀゚)━━━━ッ!!

今、「事業計画書」にハマってます。世の中で事業計画書を、最も多く書く仕事ってなんなんでしょ???

そんな仕事に転職しながら、スキルアップをはかりたいと思ってるミッチェルにアドバイス願います!!!

中性脂肪診断士★ミッチェル
http://d.hatena.ne.jp/mitchell_desu/

投稿: ミッチェル | 2007年5月16日 (水) 01時44分

>>再倒産(- -;)さん
いらっしゃーい。ごぶさた!
・・・・しまった、そのとおり。それを使えば
良かったんだ。気がつかなかった・・・・・
結構ショック!!!

>> 11番さん
なるほどなるほど。相手のレベルによりけりですな。
ただ、この場合、あくまで「彼」が作ったものとして
提出するわけです。(私は「影」の存在)
よって「戦略シート」的なものは、「彼」では作れません。我々レベルではOKですが・・・

>>takeoさん
おおー、Nさんと出会いましたか。彼はまじめで、ポリシーを持って結論を出す印象です。
対して同期の同県商工会連合会にいるK氏は・・・・
おっと、これ以上は実際に会ってみて楽しんでください。


>> 3939さん
どうもどうも。そうですね、まったくの新規の場合は
その通です。でも「彼」は10年の経験と2年の個人事業主の経験があるので、その辺を割り引くとキツメに算出しないと・・・・・
でも、このブログを読んでいただいてる人にはその辺の情報は重要です。

11番さん同様、これからもコメント頼みます。

>>ミッチェルさん
どうも。いったいいつ寝てるのよ、あなたは。
12時まで飲んでいたのに、コメントするなんて・・・

あ、いつもブログ参考にしてます。

投稿: gouki(ごうき) | 2007年5月16日 (水) 23時18分

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