生産管理

2006年8月15日 (火)

製造業診断実習その2

いろいろあって・・・ようやく続きを書きます。うやむやにしようとしましたが、数人の方から「その2」はどうした?との督促がありましたので・・・

例によって興味のない人は「かっ飛ばし」てください。

さて、この企業は財務上や後継者についてまったく問題ないものの、5Sや改善活動が根付かない、原価計算もできない(業界としてやっているところはほとんどない)、コミュニケーションもうまくいかない。どうするか・・・

はい、まずはSWOTしましょう。

外部環境

     量産品は海外生産にシフトしている

     同業他社が減少してきている

     環境問題にかかわる規制が強化されてきている

     業界内で横の連携が取れている

     若い人材を獲得しやすい状況にある

     BtoBトレードの発達

内部環境

     財務内容が良好

     優良顧客を持っている

     品質、開発力が高い

     製品ごとの原価把握ができていない

     リーダーが育っていない

     改善活動が根付かない

     コミュニケーションの不足

こんな感じかな?

社長の思い(経営理念みたいなもの)

     社員及びその家族の生活を豊かにする

     そのうえで、地域・国に貢献する

     めっき業界で日本一を目指す

     地球環境に優しい企業になる

いい感じです。

で、

重点課題

     組織変革の必要性

     原価管理の導入

     リーダーシップを取れる人材の育成

     生産・販売部門の連携強化

     コミュニケーションの取れるような企業風土にする

     5Sの推進

     時間当たりの引っ掛け量の最大化

     ライン投入順番の最適化

     作業のムダが多い

ここまで出来ればあとはどう改善するかです。

経営全体は

     経営の「見える化」の推進

原価管理は

     製品別原価管理計算ソフトを活用した原価管理の導入

人事、コミュニケーションは

・報告・連絡・相談の実施

・連絡メモの利用

・各種ミーティングの実施

・職責定義の制定

目標管理制度の導入

改善活動は

・標準作業の共有化

・5Sのルール化

・引っ掛け冶具のメインテナンス

・標準時間の設定

・工場レイアウトの変更

(われわれのレベルでは)こんな感じとなりました。

さて、上記のそれぞれについて、目的・意義を述べ、現状と課題を列挙しました。

そして改善策(アクションプラン)を事細かに書いていきました。

私は原価計算のソフトをマクロを使って作りました。(これしかしていないような・・・・)

(ソフト設計:CAN GO氏、Special ThanksK賀氏)

このソフトは専務に結構気に入っていただきました。

また、「改善班」が作った工場レイアウトもVISIOを使って作成したのでかっこよかったです。

一番問題の5Sですが、

対策1:工場から不用品を排除する

対策2:モノの置き場・置き方・表示のルールを決める

対策3:チェックリストの作成する、5Sリーダーの任命

と、基本的なことができていなかったのです。

「5S」を知っていても実行できない理由は、従業員が5Sの真の意味を「理解」していないことと、ルール化していなかったと思われます。そしてリーダーがいなかったこと。

結局は「人」への教育が「もっとも重要」となんですね。

この企業は「技術」教育はしていたのですが、「QCサークル」的な教育はうまくいかなかったようです。でも、中小企業ではなかなか難しいですね、実際。(なんか、偉そうだな・・)

とにもかくにも班員全員の力で1つのモノ(報告書)が出来上がりました。

班長のM山氏、班員の皆さん、大変お疲れ様でした&ありがとうございました。

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2006年5月30日 (火)

工場見学

今日は神奈川県相模原市にある湘南デザイン株式会社さんの工場を見学をさせて頂きました。

大学校主催で、100名近くを受け入れてもらえる工場は少ないです。本当は2社見学だったのですが、1社が急遽ダメになり午後から現地集合でした。

余裕こいていたら、遅刻してしまった。スイマセン・・m(__)mタクシーに乗ったら「あーあそこは訪問者が多いから皆知ってるよ、うちらは」とのこと。有名なんだ・・・知らなかったです。

湘南デザイン㈱の詳しい内容はハイパーリンクでどうぞ。この会社は主に試作製品を作る会社ですが、車のデザインも行なっています。市場に出る前のモノを製造しているので、写真撮影は一切禁止。残念!

昨年の11月に新社屋に移転し、非常にきれいで(5Sは完璧)、音もほとんどしません。

見学させて頂けた設備は(立ち入り禁止のところもいくつかありました)、光造型機(非常に高価7千万ぐらいか?)3台、粉末焼結造型機(さらに非常に高価)5台、日本に3台しかない5軸マシニング(ドイツ製、当然高価)2台、1/1サイズ門型5軸マシニング(車サイズのものが削りだせるシロモノ)1台、その他多数でした。5軸マシンニングは日本制より、ヨーロッパやアメリカが優れており、日本は10年遅れているそうです。「モノ作り大国」はもはや過去の栄光なのか・・・・・・

とにかく「すげー」の連発でしたが、「おや、見慣れた工作機があるぞ」と思い近づくと、やはりフライス盤でした。高価なマシンニングがあるのに何故?と聴いたところ

「細な微調整はこれで行なうこともあります。これは昨年入れたばかりです。でも今はどこも作っていない機械なので特注になり、小さいマシニングよりも高くなりました。」 えーそうなの?大田区辺りに行くとごろごろしていているじゃん?「いや、中古の機械を買って手直ししても同じぐらいになるんですよ」とのこと。うーん、そうだったのか。恐るべしフライス盤。

先ほども書きましたが試作品を作る会社なので、ひとりがCAD/CAMから最終工程まで受け持つことがほとんど。工場なのに「人がいない」状態でした。

屋上にはなぜかターンテーブルがありそれを囲むようにいくつかの会議室が。「ここではターンテーブルにうちで作った車を乗せてぐるぐる回します。実際の日光下での検討や、曇り、雨、夜等での外光シチュエーションを、クライアントさんが各会議室で検討します。各会議室は完全密室です」とのこと。なるほどー、たいしたもんだ。

このようなリッパな会社で問題点はあるのか?と思っていたら「あります。納期をいかに短縮するかです」とのこと。だいたい試作品は1日から2週間が納期らしく(車のデザインはもっと長い)、さらに「早く早く!」との事らしい。「現在その課題に取り組み中です」うーん、これ以上短くできるのか?

そのほかにも問題点を幾つか教えていただいたが、ここでは書けません。ただし、我々が習う生産管理の基本をしっかりと実践しており、「皆さん方には釈迦に説法ですね」と言われてしまいました。すいません、そこまで知識が追いついていません、トホホ・・・・

湘南デザイン㈱さんのような中小企業を見ていると「これで日本も安心だ!」と思ってしまうが、絶対数が少ないと思う。

とにかく今日は勉強になりました。湘南デザイン㈱の皆様、ありがとうございました。

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